2012年3月11日日曜日

1週間ぶりに

広大くんに会ってきました。


ちょっと見ないうちにまた大きくなったように思います。
おいっす!

話は変わりますが、最近CMで肺炎球菌ワクチンを取り扱ったものがあるみたいですね。
最近、姉や母に髄膜炎って何?肺炎球菌ってどんな菌?
と聞かれたので、
ちょっと勉強してみようかなと思います。










と思ったのですが

子どもと肺炎球菌.jp
http://haienkyukin.jp/

このサイトにほとんどのことが書かれています。

ということで

今回はこのサイトに載っていない
髄膜炎の診断や診察のことについて書いていこうかなと思います。





髄膜炎とは

脳や脊髄を取り囲む髄膜という部分に炎症が起きる疾患

脳や脊髄の周辺で炎症が起きるということで、
かなり緊急性の高い危険な疾患です。

炎症を起こす原因によって
細菌性、ウイルス性、結核性、真菌性など
に分類されますが、
今回はCMでも扱っている細菌性髄膜炎について書こうと思います。

細菌性髄膜炎の主要な症状としては
発熱、頭痛、嘔吐などがありますが
風邪の症状と似ているので、きちんと鑑別する必要があります。



この鑑別で重要なのが

髄膜刺激症状!

これは読んで字のごとく
髄膜が刺激されることで起きる症状のことで
いくつか検査法があります。

項部硬直:仰向けに寝てもらい、頭を持ち上げると抵抗がある

Kerning徴候:仰向けに寝てもらい、足を持ち上げたとき膝が135度以上伸ばせない

Brudzinski徴候:仰向けに寝てもらい、頭を持ち上げると勝手に膝が曲がってしまう

neck flection test:立った状態で、頭を曲げて下あごを胸につけることができない

jolt accentuation:頭を左右に振ると頭痛がひどくなる

中でもjolt accentuationは感度の高い検査で
頭をぶんぶん左右に振ることができるときは髄膜炎は否定的なようです。






こういった髄膜刺激症状などから細菌性髄膜炎を疑ったときは
血液や髄液を検査して原因をつきとめるのですが


この検査結果を待たずに、抗菌薬の投与を開始します。
それだけ緊急の疾患なのでしょう。

この抗菌薬の使用法は
年齢に応じて決められているようです。




最後に

講義の資料によると細菌性髄膜炎の予後は

死亡率 10%
精神や身体の発達障害やてんかん、難聴などの後遺症率 25%



これをどう思うかは人それぞれでしょうが、
 
今後ワクチンによって
どのくらい細菌性髄膜炎を予防できるのか期待したいですね。






6 件のコメント:

  1. 一つ上の男2012年3月11日 11:54

    この時期に感度とかに注目するのは偉いねー。
    もろもろ調べるのめんどいけちょいちょいまとめてもらえると助かる。ありがとー

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    1. コメントありがとうございます!
      色々調べるのは楽しいんですけど、あれもこれも書きたくなって、なかなかまとまらなくなっちゃうんですよね。
      もっと上手くまとめられるように、これからもがんばります!

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  2. きのっちのブログはわかりやすくて面白いなー。
    ブックマークしてます\(^o^)/

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    1. そう言ってもらえるとうれしー。
      ありがとうございます!

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  3. 脾臓摘出患者は莢膜を持たない(持つ? どっちか忘れた)細菌に関してオプソニン化が出来ないので捕捉出来ない。やられる。ゆえに脾臓摘出患者では肺炎球菌をワクチンで防がねばならない。胃がんとかの手術を受けていていう方が胃の摘出とともに脾臓摘出を受けていることもある。血液の患者さんで脾臓の血球貪食が亢進しており、脾摘が治療法ということもある。
    脾臓摘出者の感染症をover wheeling post splenotectomy infection (OPSI)という。スペルは合ってるか知らん。
    106回国試に出た。
    脾摘後の患者さんでワクチンを打ったか調べなくてはならないのはどれかっていうので肺炎球菌ワクチンを選ばせる問題。

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    1. OPSI…知らなかったです。
      勉強になりました、ありがとうございます!

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